【Vol.22】不安を紐解く「お腹と鳩尾」のセルフチェック

身体と対話する整体コラム Vol.22

「なんとなく不安。」
「理由は分からないけれど落ち着かない。」

そんな時、私たちは頭の中で原因を探そうとします。

しかし実は、不安は心だけでなく身体にも現れていることが少なくありません。

整体では、身体の状態を観察することで、心の緊張を知る手がかりになると考えています。


不安になると鳩尾は緊張しやすい

精神的な緊張やストレスが続くと、鳩尾(みぞおち)の周囲に無意識に力が入りやすくなります。

鳩尾が緊張すると横隔膜が動きにくくなり、呼吸は浅くなります。

すると肩が上がりやすくなり、首や胸の筋肉にも余計な力が入り、さらに呼吸が浅くなるという悪循環が起こります。

「深呼吸しようとしても、なかなか息が入らない。」

そんな経験がある方は、鳩尾が緊張しているのかもしれません。


整体で考える「上虚下実」

整体には**「上虚下実(じょうきょかじつ)」**という考え方があります。

これは、上半身は余分な力が抜けてゆるみ、下腹(丹田)は安定している状態を理想的な身体のバランスと捉えるものです。

鳩尾がやわらかく、下腹に自然な張りがあると、呼吸もしやすく、身体全体が安定しやすくなります。


お腹のセルフチェック① おへその呼吸

① おへその呼吸の確認

まずは仰向けになって、おへその少し上にそっと手を置いてみましょう。

呼吸を止めようとせず、自然に息を吸います。

息を吸うと、お腹が風船のようにふくらみます。

そして息を吐くと、お腹はゆっくりと力が抜け、やわらかく戻っていきます。

まずは、この自然なお腹の動きを感じてみましょう。


② 鳩尾の状態を感じる

次に、鳩尾にそっと手を当てます。

理想的なのは、息を吸う時も吐く時も、鳩尾が必要以上に硬くならず、やわらかさが保たれている状態です。

一方で、不安やストレスが続いている時には、鳩尾が吸う時も吐く時も緊張したままになっていることがあります。

力を抜こうとしても抜けない。

そんな感覚があれば、身体からのサインかもしれません。


鳩尾をゆるめる簡単セルフケア

椅子に座ったままでもできます。

鳩尾に両手の指先を軽く添えます。

まず大きく息を吸い、息を吐きながら、鳩尾をやさしく身体の内側へ沈めるように触れていきます。

押し込むのではなく、「呼吸に合わせて手がついていく」くらいの力加減で十分です。

これを数回繰り返してみましょう。

鳩尾の緊張が少しずつゆるみ、呼吸が深く感じられる方も少なくありません。

※痛みを感じるほど強く押さえたり、無理に続けたりする必要はありません。心地よい範囲で行ってください。


身体は心の状態を教えてくれる

私たちは「心が苦しいから身体がつらい」と考えがちですが、逆に身体から心の状態を知ることもできます。

鳩尾に触れ、呼吸を感じる。

それだけでも、自分が今どれくらい緊張しているのかに気づくきっかけになります。

「身体と対話する整体」では、不安を無理になくそうとするのではなく、身体が安心して呼吸できる状態を取り戻すことを大切にしています。

身体がゆるむと、心も少しずつ安心する。

そんな身体からの変化を、ぜひ一度感じてみてください。

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